木に止まっていた。
樹液があまり出ない木に僕は止まってたんだ。
本当はカブトムシになりたかったんだよ。
カブトムシになったら堂々と樹液がよく出る木に止まれると思ったんだ。
だから遠慮する為に生まれてきたんだな多分
あいつの”ツノ”が欲しかった。
あいつの”力”が欲しかった。
あいつの”デカさ”が欲しかった。
けれどカブトムシはその格好良さ故、人間に捕られてしまうんだよな。
カブトムシからしたら僕が羨ましかったのかもしれない。
まあでもどうでもいいや。
ブーン