其れ、則ちスケッチ。

桶田敬太郎氏のポッドキャストを最近また初めから聴き直している。

このポッドキャストは小学生の頃に出会いお笑いを志したフォークダンスDE成子坂の二人の事について結成から解散まで淡々と語られていくというものだ。

この二人の物語の中でも好きなのはコンビ結成する瞬間のエピソード。

高校生の頃、週末になると桶田の家に夜遊びに来ていた村田渚

二人は他愛も無いバカ話をしお互いに笑い合い大切な時間を築いていく日々を過ごしていった。

 

桶田敬太郎は言う「渚をとにかく笑わせたかった、渚が笑ってくれるとそれが嬉しかった」

 

そんなある日の夜、村田が一本のビデオテープを持ってきた。

「これ見ようや」

 

そのビデオテープの内容は芸能事務所ホリプロのお笑いネタ見せオーディションのドキュメンタリーだった。

 

二人は毎週毎週そのビデオテープを擦り切れる程見たのだ。

 

そしてある日突然、村田は「これやらへん?」と桶田に言った。

桶田は「俺も思てた」

若さ溢れる二人の人生の始まりだ。

 

それから二人は高校卒業後ビデオテープで映し出されていたホリプロのオーディションにネタ見せに行く。

 

このネタ見せに行く心境を桶田敬太郎は赤裸々に語っていくのだがここもめちゃくちゃ面白い。

自分達が面白いと思う感覚のネタを作って稽古をし、三重から東京に遠路はるばると向かっていく。

最高にワクワクしただろう。

 

これこそが未来、夢だ。

ワクワクしないと夢じゃない。

 

その二人が今やこの世には居ない。

フォークダンスDE成子坂の二人は若くして亡くなった。

 

桶田敬太郎氏は亡くなる前に

「自分達のネタを違う人達がやって残してくれたら嬉しい」

 

その意思を受け継いだのが其れ、則ちスケッチ。

 

フォークのコントをSNSで出会った二人の女の子が無人島で再現していくアニメだ。

 

「あなたが笑ってくれるならそれで良い」

https://youtu.be/D2x2zBpxM-o